石は、人類が最初に出会った建材のひとつです。人類は石とともに数々の文明を築いてきました。遠く石器時代やエジプト文明、ギリシャ・ローマ時代の石造建築物が今もなおその偉容を誇っていることを考えると、石という素材の生命力の強さにあらためて驚かされます。そして石は、現在もなお重要な建築資材として私たちの暮らしの中にとけこんでいます。その高級感、美しさ、重量感、質感、そしてなによりもひとつとして同じものが存在しない貴重性…。本物を志向する時代の流れの中で、建材としての石の価値はいっそう増してきているともいえるでしょう。
大理石や御影石だけでも、世界40数カ国で約700種類が産出されているといわれます。やきものの里として、日本のみならず世界に知られる美濃。ここでは、インテリアとしてエクステリアとして、現代建築のさまざまな空間を豊かに演出する石も扱われています。建築家の意図を充分にくみとって、そのイメージをさらにふくらませるような石材を提供することも、美濃の、大きな使命です。

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